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micro:bitに時計機能を追加できるI2C拡張基板

プログラミング

イーオの右側にあるI2C端子を拡張する基板を開発したので、ご紹介します。


WindowsやMac,iPadなどは、どんな場所にいても内蔵時計があって、正確な時間を表示してくれます。

しかし、micro:bitには残念ながら時計の機能がありません。普段は問題にならないのですが、理科的な計測をするとなると、時刻の取得は欠かせません。たとえば、1日の気温の変化を測定しようとしたとき、時刻と温度を記録する必要があります。

micro:bitに時計機能を追加するには、次のような時計モジュールを使うと可能です。

https://www.amazon.co.jp/gp/product/B07GKWFVLX

ただし、基板上のピンとmicro:bitのエッジを結ばないと行けないので、結構難しいです。

そこで、イーオ用の拡張基板を設計・開発してみました。3.3V仕様です。

この基板を、イーオのI2C端子(右側になるピン)に差し込むだけなので、簡単です。

この際に、イーオの電源を入れてください。

ちょっと出っ張るのですが、これでmicro:bitに時計機能が追加されました。

使い方は、拡張機能からDS3231と検索して、ブロックを読み込みます。

2つ候補がありますが、右側のブロックが使いやすいです。

初回だけ、現在日付と時刻を設定します。

一度、この設定を行うと、後は時計ユニットの電池があるので、時計機能が働きます。電源を切っても、消えることはありませんし、この設定ブロックは不要です。(電池の寿命については?)

うまく動作しているのか、確かめてみました。

時間を正確に刻んでいます。micro:bitの電源を切っても、時計が狂うことはありません。

そこで、気象センサを一緒に載せて、気温の変化を計測することにします。この基板には、時計ユニットと一緒にI2Cセンサーが複数載るように拡張ピンが用意されています。気象センサーは安価なのに気温と気圧を測定できるBMP280を使用しました。

上にある紫の基板が気象センサーです。これを使って、1日の気温と気圧の変化を測定します。

測定は、micro:bitのデーターロガーの機能を使って、1日直射日光が当たらないところに設置し、後ほど回収して、micro:bitのメモリーに記録されたデーターを取り出し、Excelでグラフ化します。

データーロガーを知らない方は、以前まとめたPDFがあるので、ぜひ参考にしてください。パソコンを接続しないで、長時間測定できるので、科学計測にはうってつけです。


※以前アップしたプログラムにバグがありました。

上のプログラムだと、micro:bitへUSBケーブルをつなぎ直した際に、「delete log」が実行されてデータが消えてしまします。

以前のデーターを消したい際は、「Aボタンを押されたら消去する」といったプログラムにしてください。


時刻と気温・気圧を一緒に記録するプログラムを作ってみました。


約1日、測定をしてみました。

まず、データーロガーを機能させると、micro:bitのドライブに、次のような「MY_DATA.HTM」というファイルができます。

この中にデーターが入っているのですが、このファイルをダブルクリックするだけでブラウザーが立ち上がります。

10分おきに、日時・時刻・気温・気圧が記録されているのが分かります。今回は、Excelでグラフを描かせるのでDownloadします。すると、CSV形式で保存されるので、そのままExcelで読み込みます。

このデーターを元に、気温の変化と気圧の変化をグラフ化してみました。

21日の予想最高気温が30℃でしたので、高めに出ています。これは、測定場所が自宅の南面に設置したためだと思います。また、午後から雲が多くなってきましたが、気圧が午後にかけて急に下がっているので頷けます。

このように、イーオに時計モジュールと気象センサーを搭載し、micro:bitのデーターロガー機能を使うことで、簡単に気象情報を記録可能です。

ご要望がありましたら、この基板と時刻モジュールと気象センサーをセットにした製品を販売いたします。

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