電子回路でいう「リレー」とは、外部から電気信号を受け取り、電気回路のオン/オフや切り替えを行う部品のことです。学校のリレーと同じく、外からの信号をもとに、次に伝えるという動作をします。
どうして、micro:bitを使って直接豆電球やモーターを制御出来ないの?
micro:bitの各端子(I/O)から出力される最大電流は、5mAしかありません。LEDは数mAしか必要ないので直接制御可能ですが、豆電球やモーターは数百mA必要で全然足りません。そこで、リレーが必要になります。
micro:bitにUSBケーブルをつないだ際の3V端子は、micro:bit V1で90mA、micro:bit V2で210mAです。これだと、小型のサーボモーターがぎりぎり回る程度の電流になります。iːoに電池を載せた状態ですと、iːoから電流が出力されるで、約800mAまで可能です。また、ピンソケットの5V端子は、電池からそのまま供給されているので、特に電流制限はありません。
リレーで、モーターや豆電球などを簡単に制御することができます。
iːoに搭載しているリレーは、MOSFETという半導体リレーで、このトランジスタにP8端子から約3V電圧を印加することでON,0VではOFFとなります。リレーがONになると、モニター用の黄色LEDが光ります。
左にある6本足の小さなチップがMOSFETで、30V 3.9Aの規格になります。この半導体リレーは、極性があって、回路を組む上で必ずリレー端子からGND(グラウンド)端子方向へ電流が流れる向きに実験回路を組む必要があります。逆にすると、制御できません。
リレーを制御するブロックは、次の通りです。
点滅させるプログラムは、次のようになります。待ち時間を入れて、目で見える点滅にします。
もう一つ、アナログ制御のブロックがあります。これは、文字通り豆電球の明るさをコントロールできるブロックです。たとえば、次のプログラムを走らせると、緩やかな明るくなってきます。
(実際は、スイッチを高速にON/OFFするPWM制御を利用しています。)
ビデオの関係で、途中点滅するように見えますが、人の目には徐々に明るくなってきます。
第2回で説明した人感センサーを使うと、次のような「人がいると回る扇風機」を作ることができます。
また、あまり推薦する方法ではありませんが、iːo用電源(裏面の電池)をそのまま豆電球やモーターの電源として利用することが可能です。3V端子には、電流制限用に基板に1Ω抵抗を配置しています。この端子から約800mAの電流を供給できるように設計しているので、豆電球や小型のモーターならぎりぎり使えます。Windowsパソコンなどなら、さらにUSBケーブルを通してmicro:bitに電流が供給されているので、さらに余裕ができます。
次のビデオが、iːoの電源を使って、モーターをコントロールしています。回路が簡単になるので、確かに分かりやすいですよね(電池は、新しいのを使ってください)
次回は、iːoに載っている拡張ピンの使い方をご紹介します。